帰属意識とは!社員が「働きつづけたくなる組織」は何を大事にしているか

執筆者 | 8月 26, 2021 | コミュニケーション, マネジメント | コメント0件

多くの企業では、社員の帰属意識を高めるためにさまざまな施策が行われている。帰属意識の低さはいくつかの弊害を生み、場合によっては会社の利益を損なうことにもつながるためだ。

では、帰属意識とは具体的に何を指す言葉で、低いとどのような弊害が起こるのだろうか。

今回は、企業の組織運営における帰属意識の役割や意味と、低いことで起こる弊害、帰属意識を高めるためのポイントについて紹介する。

帰属意識とは

帰属意識とは、具体的に何を意味する言葉なのだろうか。ここからは、帰属意識の意味や企業における役割と、帰属意識が低下する理由について紹介する。

帰属意識の意味

帰属意識とは、「集団に属しているという自覚や集団の一員であるという意識」のことである。ここでいう集団とは、会社などの組織以外にも、家族・学校・自治体・国などを指し、定義は幅広い。

帰属意識が高い人は、所属する集団に対して愛着や関心、責任感、自尊心などを持ち、貢献意欲が増すとされている。

帰属意識が低くなってしまう理由

帰属意識が低くなってしまう理由にはいくつかある。特に、「自分が集団に必要とされていない」と感じるほど低くなる傾向にある。

また、経営理念やビジョンが社員に浸透していないことも原因のひとつだろう。社員がスキルや能力を生かしきれておらず、思うように貢献できていない場合も同様に帰属意識が低くなることが多い。

さらに、終身雇用の崩壊にともない、生涯をとおして同じ企業に勤め続ける必要がなくなったことも、帰属意識の低下をまねく要因といわれている。

このように「貢献したい」「所属していることに愛着をもっている」などの感情が湧いてこない状況が、帰属意識を引き下げる主な理由といえるだろう。


帰属意識の低さがもたらす弊害

帰属意識が低いと、企業にとってどのようなでメリットがあるのだろうか。ここからは、帰属意識が低いことでもたらされる弊害について紹介する。

社員のモチベーションが下がる

帰属意識の低下にともなって、業務におけるモチベーションも低下するおそれがある。会社への貢献意欲が損なわれ、仕事を達成しようとする向上心を持てなくなるためだ。

個人の主体性を欠いてしまうため、業績や作業効率の低下にもつながりかねない。

コミュニケーションが少なくなる

帰属意識が低いと、「会社の人との関わりを避けるようになる」など、コミュニケーションが減少する可能性が高くなる

同僚だけでなく、経営陣や上司と関わる機会が減ってしまい、さらに帰属意識が低くなる。

これは、経営ビジョンが社員に浸透しておらず、業務を「こなす」ことだけに終始していることも影響しているだろう。

離職率が高くなる

帰属意識が低くなると、「離職率が高くなる」など人事面への影響も大きくなる。「働き続けたい」という意欲がなくなり、転職を考え始めてしまうためだ。

また、マイナスの感情が周囲に及ぶことがあり、離職する社員が連鎖的に増える可能性も上がる

その結果、労働環境が悪化してしまうなど、社員の帰属意識低下は企業にとって大きなデメリットがあるだろう。

帰属意識を高めるための効果的な方法

帰属意識を高めるには、社員の働く満足度を向上させる必要がある。具体的にはどのような施策を行うと効果的なのだろうか。

ここからは、帰属意識を高めるために企業でできる取り組みの例や、ポイントについて紹介する。

インナーブランディング

社員の帰属意識向上には「インナーブランディング」が有効だ。インナーブランディングとは、社内に向けて行うブランディングのことで、貢献意欲を引き出すために社員全体に経営理念やビジョンを伝える方法である

インナーブランディングは、正しく行えば自社への理解を深めてもらうきっかけづくりにもなる。自分の仕事が企業にどのように影響していくかを理解しやすくなるのもメリットだ。

自分が貢献できていると実感できれば、企業に対する帰属意識も向上するだろう。

社員同士のコミュニケーションの場を設ける

帰属意識を高めるためには、社員同士のコミュニケーションの場を設けるのもおすすめだ。たとえば、業務外でのクラブ活動やランチ交流会など、部署を越えた交流ができる機会を作ると効果的。

とはいえ、既に帰属意識が低くなっている社員の場合、そのような交流に対する積極性や意欲が持てない状況になっている可能性がある。

そのような場合におすすめなのがGoalous(ゴーラス)の活用だ。Goalousならフォトアクションやサークル機能を使って、気軽にコミュニケーションを取ることができる
ほかの社員の様子もわかりやすいので、参加したいと思えるようなイベントも企画しやすい。

また、Goalousでは1対1やグループでメッセージのやり取りを行うこともできるので、気軽な相談がしやすいというメリットもある。コミュニケーションが活性化し組織の結束力が高まるため、帰属意識向上にもつながるだろう。

従業員エンゲージメントを高める

帰属意識の向上には、従業員エンゲージメントを向上させることも欠かせない。

「従業員エンゲージメント」とは、会社と社員における相互理解や信頼関係が良好であるかどうかの指標のことだ。社員からの信頼や貢献意欲に対し、会社側は適切な評価や報酬、働きやすい環境の提供などを行うといった相互関係が必要となる。

社員は会社に貢献することでリターンが得られるため、貢献意欲がより高まるという好循環が起こる。帰属意識を向上させるうえで従業員エンゲージメントがいかに重要であるかがわかるだろう。

Goalousを提供しているColorkrewの人事評価ウェビナーでは、エンゲージメント向上の方法やポイントについて解説しているので、ぜひ参考してほしい。

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組織のエンゲージメントを向上させるたった一つの方法とは?

まとめ

帰属意識の高さは、貢献意欲を左右するものであり、社員のモチベーション向上につながる重要な要素だ。

帰属意識を高めるためには、従業員エンゲージメントという観点から、貢献に対する対価(リターン)として働きやすい環境整備を行うことも効果的だ。
本記事の内容を参考に、ぜひ従業員の帰属意識向上を実現してほしい。
組織の停滞を打開する