社内SNS導入時の注意点とは?使い方を見誤るとトラブルの種に

執筆者 | 3月 9, 2020 | コミュニケーション, チーム | コメント0件

営業など社員の外出が多い部署内のやり取り、あるいは部署を超えてのやり取りは、ときに担当が不在のことで行き詰ってしまうことがある。こうしたコミュニケーションの滞りを解消するには、社内SNSの活用もひとつの手段だろう。しかし、社内SNS導入が必ずしも上手くいくとは限らない。

実際に企業で導入したものの、活用されていないケースが多々あるというのだ。こうした導入後の問題を最小限に抑えるには、事前に発生しうるトラブルを挙げ、予防策を張っておくことが重要となるだろう。ここでは、社内SNSの課題や注意点について挙げていく。

社内SNSでよくある課題やトラブル

まずは、社内SNSの導入で起こりやすいトラブル、課題について洗い出していこう。

一部の社員のみが使っている状況にある

よくあるトラブルのひとつは、利用する社員が偏ることだ。

実際に、社内SNSを導入したところで、社員が一律にSNSを活用できるとは限らない。普段からSNS慣れしている社員は別として、SNSを使ったことがない社員がいる可能性もある。この時点で、個人のITリテラシーの格差は明確になり、SNSを苦手とする社員は利用をためらってしまうだろう。

そうなると、社内SNSの利用者は、SNSの利用に慣れた社員ばかりになることは想像に難くない。一部の社員のみが利用している状況になると、本来期待していた部署内全体、あるいは社員間での円滑な情報伝達は滞ってしまう。

社内においても、社内SNSを活用しているグループでコミュニティができあがり、期待していた社員間の良好な関係構築の機会も奪われてしまうかもしれない。実際に社内SNSを導入した企業では、指導が行き届かなかったために、利用者が一部に偏り、導入失敗に終わってしまったケースもある。

情報漏洩のリスクがある

社内SNSは、気軽にメッセージがやり取りできる便利なツールだ。だからこそ浮き彫りになる問題もある。誤送信による外部への情報流出だ。

たとえば、メールであれば、あて先や内容など十分に注意してから送信することが多いだろう。しかし、SNSはメールのように堅苦しい文章でなくても済むことから、内容をよく精査しなかったり、送信先をよく確認しなかったりして送ってしまうミスが発生することがある。

これが、社内間で済むのであればまだ良いが、問題はほかのSNSやグループに誤って送信し、外部に内部情報を送ってしまうことだ。

ほかにも、社内SNSに対するセキュリティの意識が低いと、アカウントの乗っ取りなどによって情報が流出するリスクもある。

運用目的があいまい

運用の目的があいまいなまま導入した場合もトラブルを招く可能性がある。目的も明らかにしないまま、とりあえず導入する姿勢だと、どんなときにどんな情報を流せば良いかわからないためだ。そうなると、導入したものの活用されない状況を招いてしまう。

反対に、どんな些細な情報でも流す習慣ができあがってしまう企業もあるかもしれない。こうなると、大事な情報が埋もれてしまう可能性があるし、どうせいつもの告知だと情報を見逃す社員が出てきてしまう可能性も否めないだろう。

運用目的を明確にしないまま社内SNSを導入すると、失敗してしまうことも少なくない。

社内SNSを導入する際の注意点

ここまで社内SNS導入でよくあるトラブルを紹介してきたが、少しでもトラブルを起こさずにスムーズに導入するにはどうすれば良いだろう。社内SNSを活用するためのヒントを3つ紹介する。

段階的に導入する

社内SNSに限らず何か新しいことをはじめる場合、平等に行き渡るようにと、いきなり全体を対象に導入するケースがあるが、失敗に陥りやすい。社内SNSの蓄積データが社内にない状態ではじめると、何もかも手探りになってしまうだけでなく、社員にも戸惑いを与えてしまうためだ。

社内SNSをうまく浸透させるには、段階的に導入することがカギとなる。初めの導入は特定の部署、あるいはチームなど、少数のグループに限定して利用を開始するのが良いだろう。

少数グループに限定すると、使い方やセキュリティに関する指導も最小限で済み、全員が使えるようになるまでに大きく時間はかからない。ここで重要なのが、小規模の導入でどのような課題が見つかったか記録することだ。

一般的に多い社内SNSのトラブルは前述のとおりだが、職種や業種によって、特有の課題が見つかることがある。ここで見つかった課題は、次の段階に移行するまでの改善点として挙げることが可能であるし、運用ルール作成にも役立つ。

セキュリティやプライバシー対策をする

社内SNSで懸念されるセキュリティやプライバシー対策は、しっかりしておく必要がある。外部に大事な社内情報が洩れるリスクがあるためだ。もちろん、社員ひとりひとりへのセキュリティ教育も重要だが、会社側でできる対策も多い。

たとえば、自由参加型ではなく完全招待型にするなど、外部からの侵入を防ぐように運用することが挙げられるだろう。また、安定してサービスを利用できるようにするには、既存システムやサービスに悪影響を与えないように適切にセキュリティ管理をすることも大切だ。

合わせて、トラブルが発生した場合の対応についても決めておく必要があるだろう。

目的に合った社内SNSを選ぶ

社内SNSといってもさまざまなサービスがある。無料で提供しているからといって、とりあえずのケースで取り入れる企業もあるが、これはあまりおすすめできない。社内SNS導入の目的にマッチしているとは限らないためだ。

社内SNSの利用を促すには、まずは利用目的を明確にすること。目的が分かったら、目的に沿った機能を持つ社内SNSを導入することが重要だ。そのためにも、十分に社内SNSを比較して特徴を知り、自社の目的と照らし合わせるべきだろう。

社内SNSの中でもGoalous(ゴーラス)は、チーム内の目標達成に特化したSNSだ。目標に対して、写真付きのアクションを起こすことができ、業務プロセスを視覚化して、だれが何をしているか、ゴールに向かってどのように進んでいるか共有することに優れている。同じ目的意識をしっかり共有したいなら、導入を検討されてはいかがだろうか。

まとめ

部署内、部署を超えてのやり取りで社内SNSが注目されている。しかし、ただ導入するだけでは不十分だ。社員が積極的に活用しないケースもある。社内SNSをうまく活用するには、事前に起こりうるトラブルを理解し、対策を立てた上で導入を進めることが大切だ。

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