多くの企業は、社内SNSを導入する目的のひとつに「コミュニケーションを円滑に行うこと」を挙げている。しかし実際には、導入した社内SNSを思うように活用することができず、どうすればよいのか悩んでいる企業や担当者の声をよく耳にする。
導入した社内SNSを定着させて上手く活用していくために、何をすればよいのか解説していこう。
社内SNSが定着しない理由
社内SNSが定着しない理由のひとつには、準備不足が大いに関係している。以下で、導入時に失敗する原因を見ていこう。
導入時に9割が失敗
プライベートでもSNSへの興味・関心が薄い人や、もともと社内で積極的な交流を行なっていない会社が、社内SNSを導入すると「9割が失敗」するといわれている。理由として、以下のようなことが考えられる。
何を書き込んでよいのか分からない
社内SNSの導入目的が明確化されてない場合は、社員が何を書き込んでよいのか分からない事態が発生することが多くある。
社員間のコミュニケーションを高めようと社内SNSの使い方やルールを限定せず、自由にし過ぎると「どのような場面で投稿を行うべきか」「どのような内容を投稿すればよいのか」が分からないため、定着しづらく活用がされにくいからだ。
一方で、SNS導入前からコミュニケーションが盛んである組織や、もともと社内メールの機能などが充実している場合も、定着率はよくない。あえて社内SNSを活用しなくても、用件が済んでしまうことが理由である。
一部の参加者だけで盛り上がっている
もともと、コミュニケーションが得意な人と苦手な人がいる。メールにおいても、こまめに都度返事を返すタイプの人とそうでない人がいる。
また、業務と直接的に関連性が低く、社内SNSを「社員間のコミュニケーションのみ重視したSNS」という見方をしている人は、プライベートと仕事が混在してしまうことを避けたいと思ってしまうかもしれない。
このような人が多くいると、社内SNSは一部の参加者だけで盛り上がってしまい、それを見ているだけの人はますます入りづらくなる。結果として利用する人が限られてしまうことになりかねない。
導入前の準備が肝心
社内SNSを定着させるためには、導入前の準備が肝心である。
導入する目的を明確にする
たとえば導入する目的が「積極的にコミュニケーションを取りあえる環境をつくりたい」など漠然としすぎていると、使い方も人によって異なり目的に沿った活用がされない場合が多くある。
導入にあたり、社内SNSを活用することでどのようになることが望ましいのか、事例を用いて社内で説明を行っておくことが理想である。「何のために導入するのか」というゴールを明確にさせておくことで、活用する目的が理解できていくのだ。
書き込む内容のルールを決める
FacebookやTwitterなどのSNSは、メールよりも情報発信を手軽に行うことができる。このような手軽さや自由度の高さから、自身の中に発信する目的がないと投稿すべきか否か判断に迷うことも多くある。
社内SNSも同様で、役割が明確化されていない場合やテーマが決まっていないと「何を発信すればよいのか」判断に迷うことになってしまう。
利用方法を指導する
これまでにはなかった新しいシステムや、ツールを導入して定着・活用させるためには、まず利用方法を理解させる必要がある。導入するには、基本的な利用方法はもちろん注意点もあわせて指導を行うべきだ。
定着するまでのステップ
定着をさせるためには、順を追ってステップを踏む必要がある。社内SNSを導入するメリットやツール選びの重要性を解説しよう。
まずは小規模で始める
単一で行うのではなく、複数の部署でチームを組み少人数、小規模で始めてみることをおすすめする。メールや電話よりも広い情報伝達の力を持つのが社内SNS。
他のチームで行っている取り組みを互いが知れることにより、これまでよりも仕事に対するアイディアが生まれる可能性も高まる。
また、業務の中に社内SNSの利用を組み込むこと継続しやすくなることが考えられる。社内SNSの利用でひとつでもメリットや効果を感じることができれば、組織全体に拡大を行っていく。
ツール選びも大事
社内SNSを行う際には、ツール選びも重要な要素となる。グループを組んでいると、個人宛でない分、各々がどこか無責任になりがちになる。
そのため、知らせたい情報が流れないことや知りたくない情報まで流れてきたり、必要な情報がほかの情報に埋もれ見逃されてしまうことにもなりかねない。
社内SNSの目的のひとつには、情報の共有がある。必要な情報を知らせたいメンバーに届くようにしなくてはならない。また、顧客情報や履歴との紐づけが行えれば有意義なツールとなる。
Goalous(ゴーラス)は、SNS型目標管理ツールであり、個人のゴール(目標)とアクション(活動)を写真付きでサクッと共有できる。使い方がよく分からないなど、導入を迷っている場合は、セミナーから気軽に参加してみよう。
社内SNSの運用体制を作る
会社にあった社内SNSを取り入れても、継続的に利用されるような仕組みが整っていないと社内SNSはうまく定着しない。社員に広く長く使われるようにするためにも、サポート体制は整えておきたいところだ。
具体的には、社内SNSの使い方に詳しい担当者を配置して、社員からの要望に合わせて、使い方を指導できるようにしておく。担当者は機能面だけでなく、何を投稿すれば良いかなどソフト面もカバーできるようにしておくとなお良い。
担当者に相談できるような仕組みを作っておけば、SNSがうまく使いこなせない人もサポートでき、社内SNSへの参加を促せる。関心が低い人には、社内SNSのメリットなどを説明して、利用してもらえるように支援していくと良い。
社内SNS定着のためのコツ
社内SNSのさらなる利用を促すにはどのような工夫が必要だろう。ここでは、社内SNS定着のコツを紹介する。
既存のツールから段階的に置き換える
社内SNSをうまく定着させるには、今あるツールにいきなりプラスするのではなく、社内SNSの機能と比較して必要ないツールは切り捨てる。そのためには、まず既存のツールを整理することだ。
メールやファイルが共有できるツールなど、調査してみると社内SNSと機能が重複するツールがいくつか存在していることもある。メールが社内のやり取りのメインを占めているなら、社内のやり取りはメールから社内SNSに一元化するのも方法のひとつだ。
既存ツールの整理が終わったら、どの時期に、どのツールを、どこまで社内SNSに移行するか、移行計画を立てる。着実に社内全体で浸透させるためにも、定着までのステップでも紹介したように、小規模のチームから段階的に社内SNSの移行を実行するのが良いだろう。
社内SNSのコンテンツを充実させる
社員がSNSを使用したいと思えるようなコンテンツの導入や、参加したくなる取り組みの実施も社内SNSの定着に役立つ。成功事例のひとつとして挙げられるのが、ポイント制の導入だ。
社内SNSの導入に成功した会社では、社内SNSのイベントに参加した社員にポイントを付与することにした。さらに、ポイント数によってプレゼントと交換できるように取り組みを実施。結果、社内SNSを利用する社員は増えたという。
これは、社内SNSに関心を持つ社員、社内SNSの利用にメリットを感じる社員が増えたからだ。
ここで挙げたポイント制はあくまで一例だが、強制的に社内SNSに参加させるのではなく、社員が自ら参加したいと思えるワクワク感のあるコンテンツを導入した方が利用者の増加と普及につながる。
ツールを選択する際は、どのようなコンテンツや機能が使えるか、それは社員のSNSの利用や定着につながるかも確認しておきたい。
まとめ
社内SNSは、使い方次第で非常に優れたツールとなる。そのためには導入前の準備が大切であり、目的を明確化しておくことも必要となる。
導入するツールにお悩みならGoalousを選択したうえで、小規模から導入を始めて全社的な定着を目指すことをおすすめする。