たくさんゴールがある人はイケてるか

集中という問題

経営でいえば、
「自らが選択したビジネス領域に、自社の経営資源を集中投入すれば、高い成果が得られる」
個人のスキルでいえば、
「なんでもできるというのは、なにもできないのと同じだ」
器用な者にいうならば、
「あれこれ手をつけるな。集中しろ!」

誰がいい出したか知らんが、よくいわれることだ。そして正しそうに聞こえる。

要諦は、最重要な対象へ集中的に注力することが、成果を得るための基本原則だということ。

物理的にいっても、チカラを分散させると、それぞれに割り当てられるチカラは減少する。チカラとは、対象に加速度を生じさせるものであるが、対象の質量が増えれば、その加速度は反比例して減るのだから。

オリンピックにしたって、より多くの競技で金メダルを狙うやつはいない。「100m走」と「ハンマー投げ」をやるやつなんていない。どう見ても選択して集中させている。

仕事でも経験があるだろう。ブラウザでタブを鬼のように開き、TwitterやFacebook、メール、パワーポイントやエクセルなど開きまくってさ、そしてモバイルでメッセンジャーや電話に対応する、そして一日の終わりにさ、
「なんだか成果がでなかったなあ」
という虚しい感覚。。。いい感じでいろんなことをしている自分に酔いしれていたのでしかなかったのだ。

いたってシンプルな結論である。

集中することが、成果をあげる大原則である。

マルチタスク

2012年に、マルチタスキングを研究したZhen Wangはこんな風にいっている。

They are not being more productive—they just feel more emotionally satisfied from their work.
<訳>(マルチタスクな)彼らは生産的とはいえない。仕事からより感情的な満足を得たいに過ぎない。
Source: Zhen Wang said, http://researchnews.osu.edu/archive/multitask.htm

たくさんのことに手をつけると生産性はあがらない。しかし、いい仕事をしているという満足は得られるのでとてつもない勘違いを生む、というわけだ。

実は、ヒトの脳はマルチタスクをするようにはできていないということがわかっている。マルチタスクをする時には、脳が複数に分断されて活性化する部位を切り替えている。だから、「同時に脳を働かす」ということができているわけではない。高速に切り替えているだけである。

そうなれば、「切り替え」「選択」「記憶」それらの能力が向上するかのように思える。しかしStanford大学の研究者Clifford Nassの研究によって、それらがすべて嘘っぱちであることが示された。(むしろ低下したという研究結果!)

つまり、生産的でない上に、脳の処理能力も低下する。

手をつけまくるのは、最悪中の最悪なのである!

選択肢過多効果

ところで、次の現象も確認したい。

デパートでジャムを販売した時、どちらの売上が多かったでしょうか?

1.6種類のジャムを販売したブース
2.24種類のジャムを販売したブース

週刊現代'16.2.6号「脳」はいつでも間違えるより
Source: 週刊現代’16.2.6号「脳」はいつでも間違えるより

正解は、
1.6種類のジャムを販売したブース
である。

多くのジャムを並べると、客は足を止める。それは目立つからにすぎない。ただし、購入となると話は別次元になる。選択肢が多いと、そもそも選ぶことを止めるのだ。実際は、商品を買った客の割合は”1″では”30%”だったのに対し、”2″ではわずか”3%”だったそうな。商品を増やせば増やすほどに、客を迷わせて、結果として選択するという行為をしなくなる。

これは、選択肢を多くすることは、一時の満足ではあるが、成果につながらないという深刻な勘違いを示しているのではないだろうか?!

マルチゴール

マルチゴール、つまりたくさんのゴールを抱えた人はイケているのか?次の問いを突きつけてみてほしい。

「6ヶ月で達成したいゴールはいくつありますか?」

たくさん挙げる人。絞って挙げる人。

Multi goal or 3goals
Multi goal or 3 goals

今までの話でお分かりと思うが、
「自らが選択したゴールに、自分の能力を集中投入すれば、高い成果が得られる」
ということ。左の人はゴール設定しすぎてチカラを集中できずに成果を得られる確率が低いとみられるのである。

GKAでの解釈

GKA
GKA

GKA(Goal – Key Result – Action)モデルでいうと、ゴールの下にアクションを起こすことが見込める具体的基準としてのKRが存在するが、これの数もたくさん持つべきではない。資源や能力は集中させるのが原則だからだ。

たかだか、3ヶ月や6ヶ月、あるいは1年で、同時に処理できるゴールや重要な成果の数は限られている。確実で重要な意味のある成果を出すには、絞って集中しよう!

OKRモデルを採用するアメリカではベストプラクティスとして、ある時点において「3つのゴールに3つのKR」が望ましいとされている。

the # of Goals & KRs
the # of Goals & KRs

本当に成し遂げたいゴールか

万能の巨人と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉。

人間はやり通す力が
あるかないかによってのみ、
称賛または非難に値する。
Source: Leonardo da Vinci

仮に十分絞り込んで選択したゴールであっても、本当に成し遂げたいというゴールでなければ、やり通すことはできない。あるいは、選択を間違えることだってあるだろう。その場合は、再選択すればよい。修正や方向転換を恐れてはならない。

ともかく、
スマホのアプリもブラウザのタブも、彼氏・彼女も、旦那・妻も、
社長も夢も、ゴールも、ジャムも、

たくさんもたない

成果を出す原則。

OKRからGKAへ – 目標達成への最新ツール

GKAとは

GKA
ゴール(目標)を「達成する」、「実現する」ために、何を定義することが必須か。
我々は、「GKA(ジーケイエイ)」というゴール達成への新しいモデルを(Googleが採用していることで有名なOKRをベースに)開発した。これは、Goalousというチーム力を”たのしく”あげるツールの核である。このGKAは次の語句の頭文字をとったものである。

Goal – 目標
KR ( Key Result ) – 主な成果
Action – アクション

ゴール達成へのモデルは、「ゴール向かって進むために、ゴールへの道筋を想定し、それを進捗観察できるように示し、さらに関係者と共有する」ために作ったものだ。なお、このモデルは、OKRという思想をベースにツールとしてさらに進化させたものだ。

知ってる?OKR

OKRというのは、Objectives and Key Resultsの略で、「組織や従業員の目標をつなぎ、また達成された結果に基づき進捗を測定するベストな実践」とされ、1970年代にIntelにより創案されたモデルである。

現在では、Google, Uber, LinkedIn, Twitter, Sears, Zynga, Oracle, Yahoo!, Spotify, Box, GoPro, Flipboardなどが採用しており、少なくともアメリカの企業ではよく知られた用語だ。

より大なる組織から個人までリンクさせていく方法が一般的なようで、図解すると以下のようになる。

OKR
OKR

会社のOKRが部署OKRにつながり、最後には個人OKRまでつながっていく。すべてのロジックが上位を前提として、一貫してなければならないだろう。上から落ちてくる”やらされ”の目標になる危険性も指摘し得るが、まずは実績があるので上手く回っている企業もあると想定される。

それぞれの Objective は、具体的にはこうなる。

Company Objective:
ブランドの認知度を上げる
KR1: メディアのエンゲージメントを20%増やす
KR2: カスタマー用ツールをローンチさせる
KR3: 3つのプロダクトのホームページへの流入をそれぞれ10万View/月に増やす

Department Objective:
ソーシャルメディアのエンゲージメントを上げる
KR1: Instagramのフォロワー数を1万人以上にする
KR2: Facebookのコメント返信平均時間/weekを50%早くする

Individual Objective:
Instagramのエンゲージメントを上げる
KR1: Instagramに100件の投稿をする
KR2: Instagramの総いいね!獲得数/weekを50%増加させる

最後に、OKRの特徴はこうだ。

  • シンプルに使える
  • ビジョンに向かった目標を従業員に意識させられる
  • 小さなタスクにこだわらずにゴールへ向かうことができる
  • 従業員が組織の中で何を期待されているか意識できる

5つの特徴 – GKAはOKRを進化させた –

先に述べた通り、GoalousのGKAはこのOKRの思想をベースとしている。ただし、次の特徴を見ていただければわかるが、より進化したモデルとなっている。

1. もっとシンプルで自由である

GKA model
GKA model

GKAでは、組織(会社や部署など)のゴールやKRを立てない。「ビジョンのみ」で上位概念をまとめる。ビジョンというのは、「存在意義(ミッション)をベースとした未来を創造するためのイマジネーション」のことである。自分たちは何のために存在するかという社会との約束事をベースに、夢の像を描くのがビジョンの役割である。抽象度の高い方向性を示して、ある程度の解釈の幅を許容し、従業員をワクワクさせればよいのだ。

例えば、会社のゴールを具体的にして、さらに部署のゴールを具体的にする。このようにしたら、何が起きるだろうか。少なくとも、上位ゴールの方向性や内容を間違えた場合、下位のゴールはすべて間違える。ムダに終わる。
また、上位のゴールから厳密に下位のゴールに落とし込んでいかなければならないため、ロジックの整合性を保たねばならない窮屈さがある。つまり、解釈を一意にしなければならないから、自由度が低い。同時に、上位に変更があった場合、下位をすべて変更しなければならないため、変化への適応性が低い。

したがって、OKRでよく採用されるような会社→部署→個人までの厳密なる紐付けを採用した場合は、「上から下まで正確に紐付いている」という、論理としてのキモチよさはあるが、実際は不都合が多いのではないかと考える。

さらに重要なのは次だ。

2. 内発性を重んじる

Self-Motivation
Self-Motivation

自分で決める、このことだ。強引な営業も、勧誘も、命令も、つまり誰かに言われたことというものは、内発的な動機づけを低下させる。経営陣が為すべき理想的な仕事は、従業員が「〜したい!」と強く願う環境を作ることであって、決して「これをやれ!」と押し付けることではないはずだ。

「外からの制御」が強く感じられると、内発的な動機づけは低下する。内発的な動機づけが低下すると、行動が起きないので成功しない。ゴールも同じであって、上から具体的に押し付けるものではないのである。

「自己決定する」、これ以上にパワフルなやる気というものは存在しないのだ。

3. コラボできる

collaboration
Collaboration

チームにおいて、ゴールは個人のためのものではない。1人だけで目指すものでもない。だから、組織のゴールが個人的なゴールに分解されるという考え方はしない。

一つのゴールをみんなで共有して、みんなで目指す。それぞれの役割をもって、相互の能力によって補完し合いながら、みんなでコラボる(協働する)のがGKAの考え方である。

チームは孤独をキライ、閉塞感をキライ、やがて”ワイワイ”を求めるのである。

4. “たのしい”アクションがある

Action on Goalous
Action on Goalous

画像で日々のアクションを入れる。スマートフォンで世界的に流行しているアプリを想像してみてほしい。そのほとんどすべてが画像をたのしむものである。会社も同じではないか。長ったらしい文章で、しかも昨日も見たような体裁で一部の値だけが変わっている日報のようなものではなく、イメージでパッと認識したい。だれが、なにに向かって、なにしたの?ってことを。

だから!画像でたのしく。

5. 最重要なKRを1つ決める

Top Key Result
Top Key Result

KR( Key Result: 主な成果 )とは、ゴール達成のために必要な主たる成果が具体的に示された指標を含むものである。KRはゴールに複数紐づくものであるが、このKRの数が多くあった場合(それ自体理想ではないが)、それらにどうしても優先順をつけてしまうのが人というものである。すべてのKRは、”KEY(鍵となる)”ものであるにも関わらず…だ。

人が一番認識しやすいのは、「1つ」である。であれば、ゴール達成にもっとも重要と考えられるKRをトップKRとして定めればよい。このゴールでなにが大事?トップKRが大事!この思考回路が重要。彼女が複数人いても、もっとも大事な彼女を決めておけば、(仮に)結婚というゴールで迷わない。そんな感じか。

(結婚はゴールではないといわないで…)

大事なことはなにか。シンプルな形で認識した方が、「選択し集中する」という観念ともマッチするではないのだろうか。

ゴール達成に完成モデルはあるのか

Goalousの採用するGKAというモデルの特徴をいくつかご紹介したが、いかがだったろう。

型とかモデルというのは、その性質上、対象を観察しては作り、またぶっ壊し、また作り…それを繰り返してより本質的なモデルへと到達しようとするものだ。

成果を感じられ、また納得のいくまで、理論を修正して進化を続けていきたい。

次回は、具体例でGKAを見てみたい。

よいゴール(目標)設定とは何か

よい・わるい

よいゴール(目標)設定について考えたい。考えたくてたまらない。我慢できなくなってきた気がいたします。

よいとか、わるいとか。良いとか、悪いとか。”善”いとか漢字を変えたりして。やがて、メリットとかデメリットとか。。。言葉の定義から出発して申し訳ないが、だって孔子だってさ、「政治をするとしたらまず何をするか」という弟子の子路の質問に対して、こういってる。

<漢 文> 必也正名乎
<書下文> 必ずや名を正さんか
<現代訳> まず言葉を正すだろう
Source: 論語

さらに、モノの名前を正しく使わなければ、言葉の意味が混乱する。言葉の意味が妥当でないと、何事もなしえない。何事もなしえなければ、文化が盛んになることもない。と、孔子はこのように回答を続けている。

言葉だろうが画像だろうが、常に受け取り側の解釈を免れない。ただし、言葉で伝えている以上、言葉がぐちゃぐちゃだと正確に伝えることが困難だから、まず名を正す作業が常に必要だ。「信号機が青になったら進んでよい」という単純な指示でも、”信号機”がなにかわかっていて、”実際は緑っぽく見えるやつが実は青と呼んでいる的な色彩認識”もあって初めて成立する。解釈の差を埋めなければ、正反対の行動にいたることだってあるのだ!ただ、あんまりいうとタダのメンドくさい奴になってしまうので、わかった上で省略していくという生き方がよいかもしれぬ。

では、よいゴール。ゴールはいつか説明した通りで、「将来的に達成したいことの目印」だ。では”よい”とは何か。よいとは価値判断した判定結果を示す言葉であろう。似た言葉に「正しい」ってのもある。この本質は、「対象物への理解において、納得して安定した感情を抱くことが可能かどうか」という判定基準だ。この解釈は、観点によって変化する。

たとえば、50km/hで走る車を僕は歩道から見てるが、確かに50km/hだ。しかし、同じく50km/hで走る対向車から見れば、さっきの車は100km/hで走っている。相対速度だ。この例は、観点、つまりどこから見るかによって判定結果は変わることを示している。

よいゴールといったときに、どこから見ようか。この場合、「チームの中で」という観点とする。これも繰り返すが、「チーム」とは、「共通ゴールを協働して目指す集団」のことだ。したがって、よいゴールとは、チームとしてより高いパフォーマンスを示すことができるゴールのことである。

SMARTなゴール

チームとしてより高いパフォーマンスを示すことができるようなゴールを作る。これが「よいゴール設定」の目的だ。サンプルで考えよう。

…と思ったけども、ところで、企業人事は誰もが知っているが、1981年11月にジョージ・ドランにより発表された”S.M.A.R.T. way”というゴール設定の手法が存在する。

There’s a S.M.A.R.T. way to write management’s goals and objectives
Source: Management Review. George T. Doran (1981)

George Doran
George Doran video

SMARTは5つの単語を略したもので、現在ではこれらに複数の単語が当てられている。後の者たちが都合の良いようにしたのだろう。だが、ここでは元来ジョージが提唱した単語を採用しておく。

  • Specific – 具体的な
  • Measurable – 測定できる
  • Assignable – アサインできる
  • Realistic – リアルな
  • Time-related – 有期的な

  • これらは「ゴール設定」の前提条件として妥当ではあるが、決して「よいゴール」になるものではない。SMARTの詳細は、いずれ触れたいと思う。

    よいゴール設定

    では、サンプルで考える。その前に、まずチーム(企業)ビジョンを仮に決めておこう。ビジョンがなければ、ゴールの方向性が妥当かどうか判断できないからだ。

    Vision
    世界に冠たる企業向けアプリケーション提供企業になる

    “世界に冠たる”とか抽象的だね。だが、感情の昂揚をもたらす表現がビジョンにおいては大事だ。
    では、このビジョンに向かう過程において、どんなゴールが考えられるだろうか。我々のサービスであるGoalousを例にしてみよう。とりあえず、話を戻さないためにSMARTの条件は満たしておこう。

    初めに考えたゴール
    自分が、2020年までに、日本で1万人のGoalousユーザーを獲得する

    このゴールをいくつかの視点からより”よく”してみたい。

    1. ビジョンとの関連性
    真っ先に考えたらいいのは、ビジョンとの関連性だ。たった”1つ”のアプリで”1万人”集めただけで、”世界に冠たる”アプリケーション提供企業とはいえない。少なくともGoalousという1サービスだけではない種類を提供したい。ここでは、複数のアプリをまとめて「シゴトアプリ」と呼ぼう。また世界と謳っているわけだから、日本だけではダメだ。グローバルだ。相手が広がったので、獲得したい人数も10倍にしよう。

    ビジョンに近づけた
    自分が、2020年までに、グローバルで10万人のシゴトアプリ利用ユーザーを獲得する

    ビジョンにより近いでしょう。

    2. 影響範囲
    ゴールがだれに影響するのか、だ。これには2つの要素がある。ゴールに誰が割り当てられていて、誰にその効果を与えるのか。まず”誰が”という要素。”自分”としていたが、これを広げてプロジェクトチーム(Goalous Team)にする。いやもっと広げよう。社員全員だ。2つ目の「誰に」その効果を与えるか。これは先ほどグローバルという範囲に最大化したのでこれ以上はないが、影響人数はさらに100倍に増やしてみる。

    影響範囲を広げた
    全社員が、2020年までに、グローバルで1,000万人のシゴトアプリ利用ユーザーを獲得する

    レベルが変わってきたでしょう。

    3. 現状の延長を超える
    2020年をもっと早くする。1,ooo万人の10倍ぐらいにもっとぶっ飛ばす。

    現状の延長を超えた
    全社員が、2018年までに、グローバルで1億人のシゴトアプリ利用ユーザーを獲得する

    ビビっちゃうぐらいになったでしょう!

    方向同じく ・ 大きく ・ 高く

    チーム(この場合、ある企業の従業員)として、よいゴールというのは、3つの視点があるということ。カンタンにいうならば、「方向同じく ・ 大きく ・ 高く」となる。修正前と修正後をみてみよう。

    修正前
    自分が、2020年までに、日本で1万人のGoalousユーザーを獲得する
    修正後
    全社員が、2018年までに、グローバルで1億人のシゴトアプリ利用ユーザーを獲得する

    ゴールを、ビジョンに近づけたり、影響大きくしたり、実現できるかわかんないぐらい高くしたり…することで注意しなければならないのは、「Realistic(リアルな)」だ。つまり、実現可能性である。あまりに遠いゴールはそもそも夢物語であって、そこにワクワク感がなくなる。最後にどの程度までの可能性が残されていればいいかを提案したい。

    アメリカの行動心理学者アトキンソン (J.W.Atkinson) は、主観的成功確率が50%のときにもっともモチベーションが高まると研究結果を出した。つまり、コインの裏表を当てる程度の成功確率だと想像できるようなゴールがもっともモチベーションが高まる、ってことなのだろう。

    確率50%ぐらいがRealisticの限界値だ

    ということで。修正後のゴールが50%なのかどうかは、一旦置いておいて。。。

    なぜ目標・ゴールが必要か

    ゴールの意味

    「なんでゴールなんているの?」
    って聞かれたらなんて答える?

    目指さないとどこにも辿り着かないよ
    なんてわりと意味深に答える人。

    そこにゴールがあるから
    返答が古くてあまり笑えない人。

    そんなこと気にするな
    達観したフリでたまにイラっとする人。

    ゴールを定義してくれないと答えられな…
    タダの厳密な人。

    ゴールの必要性を理解していないと、ゴールの存在意義なんてわからないはずだ。
    あ、ゴールって呼んでるのは、目標と言い換えてもいいです。ある辞書なんかでは、ゴールを

    最終的な目標点。
    Source: 大辞林

    とかいってるので。キャッチーにゴールといっているという理解でお願いしますね。ちなみにLongmanなんかだと、

    something that you hope to achieve in the future
    Source: Longman English Dictionary Online

    という感じで。将来的に達成したい何か、なんだなゴールというのは。逆にいうと、ゴールがないというのは、将来的に達成したいことがない、ってことになる。
    ところで「ビジョン」という言葉もよく使われる。これは「存在意義(ミッション)をベースとした未来を創造するためのイマジネーション」のことだ。「ありたい姿」という表現をする人もいる。ゴールだって、将来的に実現させたいことでしょ?というだろう。しかし、ゴールとの違いは、感情的な昂揚をもたらし、かつ自己への動機付けを表現する象徴的なものであるかどうかが違う。たとえばGoalousでいえば、こうだ。

    ビジョン: 世界中の組織がGoalousを使って爆発的にたのしく成果を出している

    ゴール: 2020年までにユーザー数を1億人に増やす

    ゴールというのは、目”標”という言葉にあるように標(シルベ)、つまり「目印」という要素があるので、たとえば「いつまでに?」・「どのくらい?」という最低限の指標があることが条件になる。実現性を具体的に検討し得る材料が存在しているということだ。

    ビジョンのためにはまずゴール

    組織で大事なのは、ビジョンだ。ドリームだ。「こうしたい」という夢があるんだろうよ!組織が人の集まりをベースとしたものと考えるならば、それは何かを目指して集合した団体だとするのが自然だ。ただ集まっただけではないだろう。また、ビジョンのある組織には、ゴールが発生する。ビジョンのために具体的に行動したいと願うからだ。このように、ゴールを持って相互に協働する集団のことを、我々は「チーム」と呼んでいる。

    ゴールがあるということは、「将来への認識」が明確にあるということだ。活動の出発点は「認識」することである。腹が痛くて治したいから薬を飲む。火が出てて消したいから消火する。ウンコしたくて出したいから便所へ行く。未来への認識がなければ行動はない。

    現在とは、未来がドンドン押し寄せてきているという状態であると考えることもできよう。我々は未来に向かって歩いている。どの路をどう歩くか。それを決定してくれるのが、ゴールである。つまり、過去や現在のデータ集積・分析の果てにゴールという認識が生まれるのではない。ゴールという認識のみが次の一歩を作る。

    だから、まずゴールなのである。

    たとえば、「2020年までに100個のスマートフォンアプリをリリースできる会社になる」と謳えば、すぐに「認識」が生まれる。あ、開発者がいない(致命的w)。作りたいアプリがない(これも致命的だけどもw)。時間がない(…)。でもだ。ともかく100個リリースしたいわけだ。活動をはじめなければならない、となる。さらにそのゴール達成のために、どんな成果を挙げればよいかを思考できるわけだ。ゴールがあるとそれを起点に日常を最適化できる。迷いが少なくなる。

    ゴールが願いを現実にする

    キング・オブ・ポップのマイケル・ジャクソンはこういう。

    I believe in wishes and in a person’s ability to make a wish come true. I really do. ( … )
    And a wish is more than a wish, it’s a goal.
    It’s something your conscious and subconscious can help make reality.
    Source: Moonwalk, Michael Jackson, 2009

    ぼくは願いを、そして願いを現実のものにしていく人間の能力を信じています。本当に信じているのです。(中略)
    その願いは、願いを超えて、目標に姿を変えます。自分の意識や無意識の力で、それを現実のものにすることができるのです。

    ゴールを現実にするというのは、極めて人間らしいと思う。そしてチームに属しているのならば、ゴールを目指して最高のパフォーマンスを出したいとも願う。次は、「よいゴール」を考えてみたい。

    目的を、いう

    Goalousの目的

    チーム力を”たのしく”あげる

    これが、Goalous(ゴーラス)というWebサービスの目的である。目的というのは、「実現や到達を目指す事柄」のことである。つまり、「なんのため?」という疑問に答えうるコトである。

    「チーム力をあげる」ということは、あらゆる組織において、普遍的価値を持つのか?”正しい”ことなのか?また、「たのしく」する必要はあるのか?

    チーム力

    チームというのは、「共通のゴールを達成するために協力し合う集団」を指す。単なる「人が集まった集団(グループ)」とは、ゴールの存在と相互の協調関係において意味合いがまるで違う。組織において、チームとして力を発揮することは、人間育成の観点を考慮しても多くの人が期待することとして疑いないでしょう?

    そして、チーム「力」とは、あるゴールのためにメンバー各人が当事者意識をもち、協力し合い、推進力の一部として貢献し合うという状態を意味する。そのチーム力を「あげる」というのは、これらに係る行動の回数や質を向上させることである。

    たのしく

    たのしくする必要?ある?ない?
    ゴールを設定し、みんなで向かう。それらがちっともたのしくなかったら?だれも継続的にゴールへの到達を目指そうとなんてしない。たのしくなければやらないのだ。

    Action on Goalous
    Action on Goalous

    Goalousでは、スバらしいゴールを登録し、みんなにオープンにし、ゴールを繰り返し確認できる。そして、ゴールへのアクションを写真でみんなに共有する。いいね!やコメントがもらえる。それらの過程で、ドーパミンが分泌され、”ワクワク”・”ドキドキ”し、またみんなのリアクションにより”快感”や”幸福感”を得る。それが「たのしい」という感情である。たのしいという感情にイイ意味で依存して、次なるアクション、そして次なるゴールを設定する。その繰り返しがさらに高みにのぼるという行為である。

    さらなる、なぜ?

    「なぜ、目標を達成するために協力しあうのが正しいのか?」というように思考することは、「論理の無限後退」を招くゆえ、さらに前提を深堀することはしない。ウィトゲンシュタイン(Wittgenstein)のいう「超越確実性言明」という概念があるが、どうしてそれが大事かという考えから離脱して、「ここを基盤として考える」ものとして受け入れてほしい!(結局、あなたに依るのだ…)

    人によって、時代によって、観点や判断基準は種々様々だ。だから0か1かでこれが正しいと述べる姿勢はときに滑稽だ。ただし、目標達成へ向かって協力し合うことは、自然に素直にもはや当たり前に多くの人が理想としている状態だと考えている。

    Goalous edo
    Goalous edo

    なにがしたいのか?

    我々には、”want to” がある。正しい、あるいは理想だと思ったことをWebサービスで実現して、それによってたのしいをうみだしとどけることだ。組織のビジョンを実現するために必要なのは、ゴールとそれに向かうメンバー、そして、それを支えるシステムだ。Goalousを先の目的を達する至上のサービスとしていくことを目指したい。

    今後、より高度に、だがシンプルなる「チーム力をあげる」システムを、マジで創発していきたいと。

    当ブログで、よいゴール・オープンの価値・チームって・活動すること・ほめることなどより詳しく語っていく。