動機づけが重要!目標管理を上手くして従業員の成長を促そう

執筆者 | 3月 22, 2021 | マネジメント, 人材育成 | コメント0件

営業部で一スタッフとして働く場合は、自分の目標にだけ注力しても問題ないだろう。しかし、営業部マネージャーとなればそうはいかない。

営業部の場合、目標達成までどうやって各メンバーの成果を上げるか、目標管理の役割を重点的に担うことになる。しかし、自分自身ではなく、他者の成績を上げるように持っていくのは案外難しい。

そこで重要となるのが目標管理における動機づけだ。ここでは、動機付けがなぜ有効なのか、動機付けの成功には何が重要かを説明する。

動機づけによって目標管理はうまくいく

動機づけ」は心理学的用語で、一般的にはモチベーションとも解釈できる。動機づけには、外発的動機づけと内発的動機づけの2種類があり、いずれも目標に対してのやる気を引き出す方法だ。

この動機づけは、営業成績と密接に関係している。たとえば、スタッフのやる気を想像してみれば分かりやすいだろう。必ずしもやる気のある人=営業成績の良い人にはならないが、仕事に対する意欲が低ければ、営業成績は下がる可能性がある

もう少し詳しく、動機づけによって目標管理がうまくいく理由をみていこう。

部下のモチベーションが上がる

部下のモチベーションの妨げになっているのは、意外にも上司からの強制力だったりする。上司からすると寝耳に水かもしれないが、「1日5件営業に回るように」「顧客にサービスに不安はないか聞いてくるように」という指示は、ときに部下にとってやらされている感につながるためだ。

もちろん根拠があって、しっかり説明までできれば良いが、そういったケースは多くないだろう。部下は、なぜ上司のいうようにする必要があるのか疑問を抱き、ただなんとなく仕事をこなすことになる。そうなると、モチベーションは下がってしまう。

動機づけ、特に内発的動機づけは、仕事の価値を部下自身が見いだし、部下の自律性を磨くための効果的な方法だ。動機づけにより、部下自身が自分で仕事をやっている意識が生まれ、やらされている感はなくなる。また、自分ならできるという自己効力感も身につくだろう。

これにより、部下のモチベーションは自然に上がり、目標に一歩近づけさせることができる。

積極性が芽生える

どのような仕事でも積極性は重要だが、営業においては特に重視される部分になるのではないだろうか。積極性が芽生えると、自分自身の行動に対する責任も意識するようになるためだ。

さらには個々の柔軟な判断能力も育む。営業においては、自分から顧客や上司に対して積極的な提案を持ち出すことにつながるだろう。これにより、社内の活性化も期待できる。

顧客側からみても、サービスや商品のメリットを機械的に紹介されるより、自分に合わせて積極的な提案をしてくれる営業の方が信頼できるのではないだろうか。

動機づけされた積極性は目標達成のひとつの要素にもなるため、結果的に目標管理に良い影響があると期待できる。


目標管理における動機づけを成功させるには

ここまで目標管理において動機づけがいかに重要かを説明してきた。それでは、動機づけを成功させるには、上司はどういった点を意識すれば良いのだろう。3つのポイントを紹介する。

会社の目標を明確にする

人の欲求には承認欲求がある。他人から認められたい欲求だ。ビジネスにおいては、会社に貢献している実感がひとつの承認欲求につながる。上司や会社の上層から業績を褒められて、あるいは顧客から感謝されて、もっと気合いを入れようと思った経験はないだろうか。

もちろんこうした経験も会社への貢献意識につながるが、より具体的な貢献意識を部下に持たせるには、会社の目標を明確に示すことが重要だ。

会社の目標が部下にまで浸透していないと、部下はどこを目標にすれば良いのかわからない。目標が迷子であるということは、がむしゃらになって自分なりに成績を上げても、会社や上司に評価されないのではないかという不安を生む。

少なくとも目指すべき場所がわかれば、こうした不安は解消されるだろう。さらに、目標達成までのプロセスを具体的にイメージしやすくなるため、効果的な動機づけにもつなげられる。

部下自らが目標を設定する

「今月の目標は1人5件の契約成立」などのように、部下に対して一律に目標設定を行っていないだろうか。営業ではよく見られる光景かもしれないが、能力はひとりひとり異なる。月5件が難しい部下もいれば、5件が容易な部下もいるだろう。

難しい部下にとっては高いハードルに感じられ、容易な部下にとっては手抜きにつながってしまうかもしれない。だからといって、上司がひとりひとりの目標を決めていくのは効率的とはいえないだろう。

ひとりひとりに合った目標を設定するには、部下自身に目標を設定させることだ。上司は、その目標が適切か管理する意識で問題ない。

部下にあえて目標を設定させる理由は、適切な目標設定以外にも、部下自身に責任感を抱かせること、自分の課題を気づかせることにある。うまくいけば、部下の成長につながるだけでなく、営業部全体の目標達成にも大きく近づけるだろう。

目標のフィードバックを行う

部下に目標を設定させることが動機づけを成功させるコツと紹介したが、部下に任せてばかりの目標設定は適切でない。設定時に上司が確認することはもちろん、目標設定が活かされているか定期的に管理することが重要である。

そのためにも、どのように部下が目標をとらえているか確認する必要があるだろう。方法としては、定期的な個別面談などが効果的だ。

社内SNSのGoalous(ゴーラス)なら、目標達成に至るまでのプロセスをフォトアクションで共有できる。部下のアクションをオンタイムで確認できるため、定期的な面談で仕事を評価する際にも役に立つであろう。ぜひ適切な目標管理、フィードバックに活用していただきたい。

まとめ

目標管理における動機づけは、会社や部署内の目標を達成するための重要なポイントだ。成功のためには、明確に全体の目標を提示し、さらに目標を個々に設定させた上で、適切に管理することに力を入れたい。

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