会社から業績アップを求められ、さまざまな策を取り入れたもののなかなか実にならない。社員が自発的に動いてくれないと悩みを抱えるマネージャーも少なくないのではないか。なぜ社員は、会社のなかで主体性を発揮できないのだろう。
ここでは、社員が主体性を持てない組織的な原因と、解決策を提案する。
こんな組織では社員の主体性は引き出せない
まず、社員が主体性を発揮できない組織的な原因2つをみていこう。
コミュニケーションが不足している
社員の主体性が引き出せない原因のひとつは、社内のコミュニケーション不足だ。業務の報告は都度受けているのでコミュニケーションが足りていないことはないと考えるマネージャーもいるかもしれない。
しかし、仮に報連相がうまくいっているとして、その部下の行動の特徴や考えまで把握できているだろうか。必要な情報共有はできていても、コミュニケーションが不足している会社では、上司は部下の考えまで想像することができない。
さらに、コミュニケーションがうまくいっていない会社では、上司から部下へのフィードバックも不十分だ。これにより、部下は上司に理解されていない、評価されていないという不満を持つ。信頼関係が築けていない上司からの指示に、やる気がみなぎる部下はまずいないだろう。
組織の理念・ビジョンが浸透していない
組織として理念やビジョンを設定している会社は多い。これから向かう先を明確に示す指針になるためだ。しかし、それが社員まで浸透しているだろうか。経営陣、または上位職でしか認識されていないことも少なくない。
この、組織の理念、ビジョンが浸透していない問題も、社員の主体性を育むきっかけを奪ってしまう。人は目的があった方が、意欲を持って動けるからだ。なんの方向性もないことに力を注ぎたいと思う人はいないだろう。
マネージャー自身が組織の理念やビジョンを説明できないでいる、社内で組織の目標が共有されていない、社員が組織の目的を知る機会を与えられていない会社は要注意だ。
社員の主体性を引き出すためには
ここまで社員が主体性を持てない組織的な原因を説明してきた。それでは、上司としてできることには何があるだろうか。組織に問題があると仮定して、社員の主体性を引き出すための解決策を3つ紹介する。
組織の一体感を強める
社員が主体性を発揮できない原因のひとつに、組織の理念やビジョンが浸透していないことを挙げた。これでは、社員の向かう先があいまいでバラバラになり、組織としての一体感は育まれない。
組織として目指すことは社員に広く共有し、浸透させることが重要だ。社員に共有する事項としては、組織の経営理念やビジョン以外に、社訓や社員の行動指針を示すクレドなども含まれる。
問題は、どのようにして社員に浸透させていくかだ。浸透させるには、社員にとって日常的な行動に組み込まなくてはならない。朝礼での復唱、目につく場所への掲示などが具体的な方法として挙げられるだろう。
社員の考えや意見に耳を傾ける
コミュニケーションが不足している会社なら、まずは社員の意見や考えに耳を傾けてみることからはじめたい。しかし、上司が働きかけても社員から本音が出てこない可能性がある。
なんでもいってほしいと丸投げするのではなく、上司はある程度聞くことを絞って、質問に答えやすいように工夫することが大切だ。
簡単に答えられることなら、受け取った側も返答がしやすい。会話のキャッチボールができるようになれば、社員自ら自分の考えを話すきっかけにもなる。
これにより、上司は、それぞれがどんな価値観を持っているのか、各々の価値観をもとにどうすれば組織が活性化できるか、判断材料にすることができるだろう。部下からの悩みや相談があれば、具体的に指示を出すのではなく、解決策を提案するスタイルで臨みたい。
成功体験を積み重ねる
主体性が育まれない組織では、マネージャーなどの管理者側が細かな判断まで行うことが多い。結局は管理職の判断ですべてが決まるため、こういった組織では仕事に対するやりがいはなかなか生まれないだろう。
主体性を育むには、これまで教えた業務をひとりで任せてみるのも方法のひとつだ。判断がともなうような仕事なら、企業や部署の方向性のみ示して、社員にやり方を委ねてみるのも良いだろう。
しかし、これは仕事の丸投げとは違う。上司はサポートに回り、成果が上がったら称賛を送る。上司から評価されている自信がつけば、今度はもっとこうしたいといった意欲が社員に湧いてくるだろう。失敗した場合は、叱責するのではなく、次に活かせるアドバイスを送るのが社員の主体性を削がないポイントだ。
SNS型目標管理ツールのGoalous(ゴーラス)なら、目標達成にあたって、社員は写真付きのアクションで進捗状況を発信できる。上司やチームのメンバーは、「いいね!」やコメントでリアクションできるため、すぐにアクションに対して評価できる。
アクションを起こした社員は、他者からの評価によって承認欲求が満たされるため、高いモチベーションで仕事に取り組むことが可能だ。もちろん、リアルタイムのリアクションと密なコミュニケーションによって、社員の主体性も育むことができる。
社員の主体性に問題を感じているなら、Goalousでまとめて解決されてはいかがだろう。
まとめ
社員が主体性を持って仕事に取り組まないのは、社員個人の問題ではなく、組織の問題も影響しているかもしれない。主体性を持った社員を増やし、組織を活性化させるには、組織の目的を明確にし、相互にコミュニケーションをとれるようにすることが重要である。