「評価制度」がない会社が陥る危機とは?導入すべきメリットも解説

執筆者 | 5月 24, 2019 | 人事評価 | コメント0件

企業経営には、さまざまなリスクが伴う。問題を解決しても、また別の問題が生じてしまうような企業には1つの共通点が見られる。

それは評価制度がないことである。評価する仕組みがない場合、何を基準にして社員の成果を評価されているのか不透明であるため、社員一人ひとりが仕事へのやりがいを感じられなくなってしまうことになる。

評価制度がないと人材流出にも影響し、組織全体にも響く。優秀な人材が集まらずに、経営問題は山積みになる一方だ。

ここでは評価制度がない場合のデメリットと、評価制度を導入するメリット・方法を紹介する。

評価制度がない会社が陥る問題とは

評価制度がない会社が陥る問題について、解説していこう。

評価制度とは

評価制度とは、社員の業績や働きぶり、会社への貢献度を評価して、昇進や昇格の処遇を決定するシステムのことである。人材育成という役割もあり、従業員のモチベーションや能力を上げるためにも重宝されている。

評価制度は従業員だけではなく、生産効率の向上や業績アップを図るために、企業の方向性を決める指針としても役に立つのである。

従業員と企業の双方に、評価制度は必要なシステムだと考えられる。評価制度を活かす目的とは、企業のビジョンや経営方針・目標などを明らかにして、最終的なゴールに到達するための適材適所を置くことだ。

評価制度には3つの種類があり、以下のように分けられる。

・能力評価

業務を通して社員が発揮した能力を評価すること。

・業績評価

目標の達成具合や、目標に至るまでの過程を評価すること。

・情意評価

仕事に対する姿勢や取り組み方について評価をすること。

各指標で評価することで、人材を最大限に活かすことができるのだ。

評価制度がない会社が抱える3つのリスク

評価制度がない会社が抱える3つのリスクを見ていこう。

(1)生産性低下のリスク

仕事に対する評価がなければ、業務上でどんな問題があって、何を改善すればよいのか不明確のままになってしまう。作業効率は上がるどころか、低迷する一途を辿ることになるであろう。仕事で手を抜いても、評価する機会がなければ問題を指摘できないからである。

(2)人間関係悪化のリスク

人間関係が悪化する危険性が挙げられる。とくに上司と部下の関係である。部下の仕事ぶりを上司が把握して、認めているのかが可視化されない。評価制度がなければ、信頼関係が築きにくいのだ。自分よりも成果を出していない社員が昇給・昇進をすれば、その不透明さに不満が集まるだろう。

(3)人材流出のリスク

企業にとって大きな痛手となるのは、優秀な人材が流出することだ。評価制度がない場合、次のステージへと上がるためにどんな努力をすればいいのか、目標が曖昧になってしまう恐れがあるからだ。そのため、日々の努力や結果を正当に評価してくれる会社へと移る可能性が高い。

評価制度を導入するポイント

評価制度を導入するポイントについて解説する。

人事評価を取り入れるメリット

人事評価を取り入れるメリットは、3つ挙げられる。

(1)目標設定・達成

会社からの指示ではなく、自発的に業務を遂行する力が鍛えられる。自分でゴールを設定して、手順を考えるからである。モチベーションや業務効率をアップさせながら、中長期的に自己成長を遂げていく。

(2)従業員満足度の向上

ES(Employee Satisfaction)と呼ばれる言葉があり、従業員の仕事や職場に対する満足度が上がっていくことを指している。 現在注目を集めている企業姿勢を表す指針である。

従業員満足度が高い企業は、顧客満足度も高く、業績を伸ばすことができると考えられている。能力や成果、意欲を評価する人事評価は、従業員満足度を向上させることに直結している。

(3)離職率の低下

最大のリスクとして挙げた優秀な人材の流出を防ぐことができる。慢性的な人材不足で悩んでいる場合も、人事評価を上手く活かすことによって、解消されるであろう。

人事評価で失敗しないために

人事評価を導入する上で、気を付けるべきことはあるだろうか。

もっとも重要なのは、一貫性である。社員の行動指針や企業の根本的な考えに適した評価制度を導入することだ。自社が人材育成や従業員について、どんな考えを持っているのかが反映される評価制度でなければならない。

企業の理念に適した評価制度を取り入れることで、社員によって設定された目標が、自社の方向性と一致するかどうかも重要である。

足並みをそろえて、ゴールへと到達できるのか。主体的に仕事をして、高いパフォーマンスを発揮する従業員に対して、公平に客観的な評価をしなければならない。

そのためには評価方法・基準を統一させておくことが肝心である。評価制度を成功させるためには、人事評価に特化したシステムが役立つ。

代表的なシステムとして、「Goalous(ゴーラス)」を紹介しよう。

社員が自ら設定した目標・タスクを、組織・チームでサポート・一元管理して、実現できる社内SNS。システムを活かして、行動プロセスから結果までの手順を可視化させて評価することができ、評価制度において有効なツールだといえるだろう。

まとめ

社員を評価する制度がない会社が抱えるリスクやデメリットを挙げてきた。問題は評価制度がないことではなく、危険性に対して何も対策をしないことである。

評価制度を導入するメリットを理解した上で、企業経営に活かしてみてはどうだろうか。評価制度によって、優秀な人材が活躍する強い組織へと成長することができる。


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