自律型組織のメリットとデメリット|組織作りのポイント

執筆者 | 6月 9, 2021 | チーム, マネジメント, 組織改革 | コメント0件

組織運営には階層型組織や管理型組織など、さまざまな形態がある。その中で、近年注目されている新たな組織形態が「自律型組織」だ。

自律型組織にはメリット・デメリットがあり、それらを把握したうえで、自社に導入すべきかを判断する必要がある。

今回は、自律型組織とはなにか、注目されている背景や導入によって得られるメリット・デメリットに加え、実現するために押さえておきたいポイントについて解説する。

新しい組織形態「自律型組織」

自律型組織が生まれた背景には、働き方の多様化や意思決定フローの見直しなど、さまざまな要素がある。

では、具体的に自律型組織とはどのような組織形態のことを指すのだろうか。ここからは、自律型組織の特徴や注目されている理由について紹介する。

自律型組織とは?

自律型組織とは、従来の階層型組織とは異なり、権力や意思決定の裁量が分散されている組織体系のことを指す。

階層型組織や管理型組織では、意思決定や判断がトップダウンで行われるため、上司の指示に部下が従う形の組織形態になっている。

一方で、自立型組織では意思決定のルールが明確なため、チームや個人など現場の判断で最適な意思決定や行動をとることができる点が特徴だ。

自律型組織として、トップがマイクロマネジメントを行うことなくビジョンに向かって行動できる「ティール組織」がある。

また、上下関係を取り払ったフラットな関係で運営する「ホラクラシー組織」なども代表的な例だ。

なぜ自律型組織は注目されているのか

自律型組織が注目されているのは、インターネットの普及や日本国内における少子高齢化による労働人口減少などビジネスの世界が変化したことが理由のひとつだ。

企業では、働き方の多様化やワークライフバランスの充実など、激しい変化に対応していく必要がある。

自律型組織の場合、階層型組織と比べて意思決定のスピードが速く、現場の裁量で判断・行動できるため時代の変化に対応しやすい

また、社員自ら考えて行動するようになることも、自律型組織が注目されている要因のひとつだろう。

自律型組織のメリット・デメリット

自律型組織にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットもいくつかある。

どちらも把握しておくことで、デメリットに対する対応策を検討することができるため、自律型組織を目指すのであればメリットだけでなくデメリットも確認しておくと良いだろう。

自律型組織の主なメリット

自律型組織の主なメリットは、トップダウンによる意思決定や指示を待つ必要がなくなるため、チームや個人の意思決定速度が向上する点だ。

また、指示を待って行動することなく自分で考えて業務に取り組むようになるため、社員の個性や資質が充分に発揮されるようになる。

結果的に新たなアイデアの創出や現場の業務進行スピード向上につながり、企業全体の利益向上にも役立つと考えられる。

自律型組織の主なデメリット

自律型組織の主なデメリットは、情報の一元化が難しい点にある

トップダウンで判断を下す階層型組織の場合、情報が意思決定を行うトップに集約する一方、自律型組織では分散しやすいためだ。

また、チームごとに人事評価の仕組みや基準が異なるため、評価がばらつきやすい特徴もある。

このことから、自律型組織を実現するためには「情報をどのように一元化するか」「人事評価基準の統一」が重要になるといえるだろう。


自律型組織を実現するためのポイント

自律型組織を実現するには、大きくわけてふたつのポイントがある。それは「ビジョンの浸透」と「情報や人事評価基準を統一する仕組みの導入」だ。

ここからは、自律型組織実現に欠かせない、このふたつのポイントの重要性とメリットについて解説する。

カギは「ビジョンの浸透」

自律型組織を実現するカギとして「ビジョンの浸透」は、重要なポイントのひとつだ。

自律型組織の実現には、会社の考え方や将来目指している方向性を社員全員に周知・浸透させることが第一歩となる。

社員一人ひとりが会社のビジョンや行動範囲・指針を正確に理解していれば、意思決定が分散していてもある程度統一感のある判断が行われやすい

会社としての目標設定をチームや社員に落とし込むなど、方向性を導く指針としてビジョンを浸透させることが重要だといえるだろう。

Goalous(ゴーラス)が自律型組織をサポート

SNS型目標管理ツールのGoalous(ゴーラス)を導入すれば、社員の自主性やビジョンの浸透を促すことが可能になる

Goalousでは独自のゴール機能やメッセージ機能を活用できるため、チームの目標や進捗状況の可視化が容易になるためだ。

社員やチームが設定した目標が一目でわかるため、トップも状況や情報を把握しやすくなるメリットもある。

また、フォトアクションで活動内容を社員自ら発信できるため、メンバー間の活動内容共有もスムーズだ。

また、活動記録から目標に向けてどのようなアプローチを行ったのかを達成状況と合わせて確認できるため、人事評価基準を統一するうえでも役立つ

「目標(ゴール)」に向かって社員全体が行動を起こしているか把握しやすくなることから、自律型組織の課題である情報の一元化も容易だ。

結果的に自社のビジョンを浸透させやすくなり、自律型組織の実現にも役立つだろう。

また、Goalousを開発・運営しているColorkrewでは、組織運営やマネジメントに役立つ無料セミナーも開催している。

自律型組織の実現に向けて、どのようにビジョンを浸透させるのかを検討する際のヒントとして役立てて欲しい。

Goalousを開発したColorkrewによる無料セミナーはこちらから

まとめ

自律型組織の実現は、一朝一夕で行えるものではない。制度の設計やツールの導入による環境整備、ビジョンを社員に周知させることなどを総合的に社内で推進していく必要がある。

自律型組織の実現によって、どのような社内風土や働き方を目指したいと考えているのかを明確に社員に伝えるようにすべきだろう。
組織のエンゲージメントを向上させる